10月10日、今年の冬は暖冬になりそうだ、という天気のニュースを読んだ。すぐに温泉ブログ(温泉ランド.com)の記事を思いついた。
寒いのが苦手で、冬に北の温泉へは行きたくない、という人がいる。そういう人にこそ、今年は行ってみてほしい。そう思って、AI(Claude)にそのニュースのリンクを貼って、こう書いた。
今年はかなり暖冬のようなので、寒いのが嫌いで雪国にはなかなか旅行に行けなかった人も、今年は今までよりも北の温泉旅館へチャレンジしてみてはいかがでしょう?
こんな感じの切り口で記事書きたいよね
こういう気候系から連想できる記事も書けるようなシステムにできない?
4分後に、毎朝の仕組みができていた
温泉ブログでは、毎朝AIが記事のネタを集めている。時事のニュースと、季節の行事の2つの枠がある。
4分後、AIはそこに3つ目の「気候」の枠を足していた。気象庁が出す季節の予報(1か月・3か月・冬の予報)を毎朝読む。暖冬や雪の少ない冬など、決めておいた条件に当てはまれば、記事の案を出す。気候の案は1日1件までにした。
「北」ではなく「北陸・信越」
そのうえで、AIは僕の「北へ」を直してきた。
気象庁の冬の予報(9月18日発表)を地域ごとに見ると、気温が平年より「高い」確率は、東日本と西日本が60%だった。そのうち、雪国の温泉地が多いのは北陸(新潟・富山・石川・福井)と長野だ。この記事では、まとめて北陸・信越と呼ぶ。
北海道と東北は違った。「平年並」が40%、「高い」も40%で、五分五分だった。暖かさの予報は、北ほど弱かった。
AIの案はこうだった。
寒いのが苦手な人の雪国デビューは、今年は北陸・信越の温泉が狙い目
暖冬なら、ふだん寒い北の土地ほど行きやすくなる気がする。でも、予報の数字は北陸・信越のほうを指していた。僕は「北陸、信越で書いて」と返した。
あとから思えば、北海道まで行くと、暖冬かどうかに関係なく寒そうだ。寒いのが苦手な人に「北海道へ」とは、やっぱり言いにくい。
「雪が無い」とは書かない
AIは、記事の書き方も言い切らない形にした。
- 「雪が無い」とは書かない。「平年より暖かい見込み」と、確率の数字で書く
- 予報がいつ出たもの(9月18日発表)かを書く
- 過去の例も並べる。北陸では、エルニーニョ現象が起きていた最近2回の冬(2018〜19年、2023〜24年)は、どちらも平年より暖かく、雪も少なかった
- ただし2023年12月には、記録的な大雪になった所もあった。暖冬は「平均すると暖かい」という話で、雪や寒い日が無いわけではない、と書いた
寒いのが苦手な人向けに、選び方も4つ書いた。車で行かない、駅から近い宿にする、館内で過ごせる宿にする、靴だけは雪用にする。
記事はその日のうちに公開した。
題名の「2026年」は、僕が足した
公開する前に、僕はWordPressの画面で題名に「2026年」を足していた。年が入っていたほうが分かりやすいと思った。
AIは公開したあとに、題名が変わっていることに気づいた。僕が足したのかと聞き、「|2026年の冬、気象庁の予報は…」という形も出してきた。僕はその形に直してもらい、理由も伝えた。AIは、季節の記事は来年も同じ話題が出るので、いつの話か題名ですぐ分かる、と受けた。そして、季節や気候の記事の題名には年を入れる、という決まりにした。
北海道の記事は、別の理由で書いた
翌朝、気候の枠から初めての案が出た。暖冬の記事としては2本目になる。「暖冬でも雪見露天を楽しめる北海道の温泉地」だ。
これは、寒いのが苦手な人よりも、雪景色が目当ての人に向けた話だ。北海道は暖かさの予報が弱い。しかも層雲峡・定山渓・ニセコの近くでは、1月に平年で1m以上の雪が積もる。雪がかなり少なかった2020年1月でも、40cm以上は積もっていた。
この切り口は、AIが前の日に気候の枠を作ったときに用意していたものだ。書くと決めたのは僕だ。北海道の記事と北陸・信越の記事は、互いにリンクでつないだ。
2本で止めた
その朝の報告で、AIは、暖冬の記事はこれで2本目になり、シーズンの上限に届くと書いていた。気候の枠を作ったとき、同じ切り口の記事は1シーズンに1〜2本まで、という決まりもAIが入れていた。僕はこの朝、初めてそれを知った。
10月15日には、気象庁の新しい1か月予報が出た。翌朝のAIは、暖冬の2本は12月〜2月の予報が元で、今回は11月半ばまでの話なので、直す必要はないと判断した。
その後、暖冬のニュースはまた出た。10月17日と18日の夕方にも、天気の情報サイトが暖冬の見通しを伝えた。18日の記事は、過去最大のエルニーニョを理由に挙げていた。
それでも、18日と19日の朝、AIは気候の案を出さなかった。理由は、どちらの朝も同じ2つだった。
- 気象庁の新しい冬の予報は、まだ出ていない
- 暖冬の記事は、もう2本ある
ニュースが出るたびに書いていたら、同じような暖冬の記事が何本も並んでいたと思う。
天気の予報から記事を書くときに
- 「暖冬」の一言で書かない。地域ごとの確率を見る。同じ暖冬でも、地域で予報の強さが違う
- 「雪が無い」「暖かい」と言い切らない。確率の数字と、予報が出た日を書く
- 過去の似た冬を並べる。良かった例だけでなく、外れた例(記録的な大雪の日)も書く
- 同じ切り口の記事は、本数に上限を決めておく。ニュースが出るたびに書かない
- 予報が新しく出たら、書いた記事の数字を見直す
- 題名に年を入れる。季節の話題は、来年も同じ話題の記事が並ぶ
分かったこと
僕の思いつきは、気持ちとしては合っていた。寒いのが苦手な人に、今年は雪国へ行ってみてほしい。ただ、行き先が数字と合っていなかった。AIは、行き先だけを予報に合わせて直した。
予報が当たったかどうかは、冬が終わるまで分からない。春になったら、北陸・信越の冬が本当に暖かかったかを、答え合わせしようと思う。
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