秋の山道の分かれ道。文字のない道しるべの片方の矢印が、倒木で行き止まりの道を指している

温泉ブログ(温泉ランド.com)の記事の終わりには、同じ温泉地のほかの記事へのリンクが並んでいる。「この温泉地の宿の選び方」「車なしで行くなら」といった、兄弟のような記事だ。

今は、その兄弟記事へのリンクを踏むと、どれもちゃんと記事に着く。9月25日までは、692本が「ページが見つかりません」に着いていた。

探していたのは、別のものだった

見つけたのは偶然だった。2つのAIにブログを査定させた話で、まず予約リンクのクリックを測ることにした。その仕組みをAI(Claude)に作ってもらう途中で、記事の中のリンクを全部読み出して調べることになった。

読み出してみると、どこにも登録されていない短いURLが約200種類あった。AIが調べた結果はこうだった。

見つかったもの数
行き止まりになっている兄弟記事へのリンク692本
そのリンクを含む記事166本
温泉地73か所
行き止まりのURLの種類207種類

どれも7月から8月4日までに公開した記事で、それより後の記事には出ていなかった。

原因は、URLを「組み立てて」いたこと

記事を作る道具は、兄弟記事のURLを「温泉地の名前+記事の型」で組み立てていた。ところが、実際に公開した記事のURLは、少し形が違った。

記事の中のリンク本当の記事のURL
/unazuki-area-guide//unazuki-onsen-area-guide/
/nozawa-dinner-ryokan-7//nozawa-onsen-dinner-ryokan-7/

207種類のうち175種類は、このように途中の「onsen」が抜けていた。残りの32種類は、そもそもその温泉地では作っていない型の記事へのリンクだった。箱根の小さな地区や湯河原、伊東は、ほかの温泉地と違う組み合わせで記事を作っていたので、無い記事にまでリンクが組み立てられていた。

名前の形から推測して事故になったのは、これで3回目だった。

「消した記事じゃない?」

AIは最初、32種類を「そもそも作られなかった型の記事へのリンク」と説明した。僕は、作ったけれど中身が重なるので消した記事じゃないか、と聞いた。

AIは「その可能性は十分あります。私は『公開記事の一覧に無い』ことしか見ておらず、消した記事かどうかは確かめていませんでした」と認めた。そして4つの方向から確かめ直した。

  • 記事の台帳にも、計画表にも、一度も載っていない
  • Googleの検索の記録に、1回も出ていない
  • WordPressのゴミ箱にも無い
  • リンクは、それより前の本文にすでに入っていた

結果は、AIの最初の説明どおり「作っていない記事」だった。僕の見立ては外れた。ただ、根拠なしに言っていた説明に、根拠が付いた。

まず転送、それから本文

直し方は2段にした。

  1. まず転送を入れる。 行き止まりのURLに来た人を、正しい記事へ自動で案内する設定(301転送)を207件登録した。本文には触らないので、すぐ効く。要らなくなれば消せる
  2. 32種類は本文を書き直す。 「芦ノ湖の夕食7選」というリンクを踏んで、芦ノ湖の案内記事に着くのは、行き止まりよりはましでも、読む人から見ればおかしい。10本の記事で、終わりの関連記事のリストを組み直した

転送を入れたあとの5日間で、この207種類のURLには319回の要求が来た。すべて正しい記事に案内され、「見つかりません」は0回になった。

公開前の検査が、素通りしていた

なぜ公開前に気づかなかったのか。記事を公開する前には、いつも検査を回している。ところがその検査は、関連記事のリンクについて「本数」と「温泉地の名前」しか見ていなかった。

しかも、名前を見るときに末尾の「onsen」を取り除いてから比べていた。だから「unazuki-area-guide」も「unazuki-onsen-area-guide」も、同じ「宇奈月」として通っていた。

検査に「リンク先の記事が本当にあるか」を確かめる部分を足した。リンク切れのある7月の宇奈月の記事で試すと6本すべてに印が付き、正しく作った9月の片品の記事では印が付かなかった。

もう1つ、AIは言い直している。最初は「作り方はもう直っているようです」と書いた。8月4日より後の記事に同じ事故が無いからだ。でも、検査が止めていたわけではなかった。作る道具が、たまたま正しいURLを組み立てるようになっていただけだった。

「219回踏まれた」の訂正

最初の報告で、AIはこうも書いていた。

実際に読者が踏んでいます。9日間で219回。

9月15日から23日まで、行き止まりのページへの要求は1,322回あり、そのうち記事のリンクから踏んだ人らしいものが219回、という数え方だった。AIは、ブログの読者が1回の訪問で約1.2ページしか読まないことの原因の一部が、このリンク切れかもしれない、と見立てた。

10月2日、転送を入れたあとのサーバーの記録を見直したAIは、この数字を訂正した。

見直したこと結果
219回のうち、9月21日の1日に集中していたもの207回
画像やデザインのファイルを1つも取っていないもの214回
人らしい動き10日で5回ほど

人がブラウザでページを開くと、画像やデザインのファイルも一緒に読み込まれる。それが1つも無いのは、文字だけを集めて回る巡回ロボットだ。219回のほとんどは、人ではなかった。

AIはこう書いた。

リンク切れを直したこと自体は正しかったと考えています。ただ、「1訪問1.2ページの原因の一部」という見立ては取り下げます。

もともと最初の報告にも「人らしいもの」と断り書きはあった。それでも、数字が1つ出ると、それが原因に見えてしまう。読まれるページが少ない本当の理由は、まだ分かっていない。

分かったこと

URLは、組み立てるものではなく、確かめるものだった。「たぶんこういう形だろう」で作ったリンクは、7月から1か月以上、誰にも気づかれずに行き止まりのまま残っていた。

もう1つ。リンク切れは本当にあったし、直すべきものだった。でも「読者が困っていた」という見立ては、外れていた。直す理由と、直して何が良くなるかは、別に確かめないといけない。今はクリックの数え方も含めて、人の動きかどうかを先に見るようにしている。

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